タイヤのリサイクル

タイヤ

少女

うちの車のタイヤがもう寿命だといって買い替えることになりました。
よく見ると溝も減っていたのですが、ヘルメットと同様もったいなく感じました。


先生

タイヤは主に溝で寿命が分かるんだよ。

タイヤの溝について

走っているとすり減ってきて溝の深さが1.6mmになると、スリップサインというマークが出てきます。スリップサインがでてくるとこのタイヤを使ってはいけません。
このまま走っていると整備不良となって、罰則があるから注意しましょう。
タイヤはゴムできているから経年劣化は避けられません。使用開始から5年経過したタイヤは油分が揮発して、柔軟性が失われていくとされています。
見た目に問題なくても新しいタイヤに交換したほうがいい場合もあるのです。

少女

確かに長いこと乗っていた車なので、安全のために変えたほうがいいですね。
タイヤはどのように処分されるんですか?以前、不法投棄が問題とニュースがあったんですが、複雑なんでしょうか。


先生

よく知っているね。廃タイヤの発生量は約100万トン前後で推移していて、不法投棄自体は減っているんだけど、まだまだ多い。
認識されているだけでも3万トンが不法投棄されているそうだよ。タイヤの本数にすると300万本にもなるらしい。


少女

排出量が約100万トンで、不法投棄が3万トン。割合にするとたったの3%ですが、300万本と聞くとすごい数ですね。


先生

そうなんだ。自治体が税金を使って処分する形になるから、まわりまわって私たちが負担していることになる。
この状況に、一般社団法人日本自動車タイヤ協会は原状回復支援制度で不法投棄されたタイヤの撤去費用を支援しているんだよ。

タイヤのリサイクルについて

タイヤのリサイクルですが、年間95万トンが3つの方法でリサイクルされています。
一番多いのは細かいチップにされた後、焼却され発電や工場のボイラー燃料として利用する方法です。
状態が良ければ、摩耗したタイヤの基礎部分を活用して新しいトレッド面を貼つけて再利用する更生タイヤというものもあります。
そして、再生ゴム原料として粉砕されたゴムチップやゴム粉は、グラウンドの補填充填材、人工芝やアスファルトなどになってます。

少女

95万トンとするとほとんどの廃タイヤは何らかの形でリサイクルされているんですね。でも、燃料として利用されるということはほとんどが燃やされてしまうのね・・・。
ただ、更生タイヤというのは初めて知りました。形を残して再利用できれば資源削減になるので、もっと普及できたらいいですね。