ケミカルリサイクルってどういうリサイクル方法?

ペットボトル

少年

プラスチックのリサイクル方法のひとつにケミカルリサイクルという方法があるって聞いたんだけど、どんな方法なの?


先生

ケミカルリサイクルは化学的再生法とも呼ばれていて、化学的な処理をしてほかの物質に転換して再利用する方法なんだ。

ミカルリサイクルとは

主な技術としては廃プラスチックを油に戻す「油化」やガスにして化学工業原料にする「ガス化」、高炉で還元剤として再利用する「高炉原料化」、化学的に分解して原料やモノマーに戻す「原料・モノマー化」があります。
ケミカルリサイクルによって生まれ変わる製品原料は、元の資源とはまったく違う製品に生まれ変わることが多くて、元の製品と同じであるかは問いません。
国内の廃プラスチックの総排出量は2020年のデータだと822万トンほどで、そのうちの3%に当たる27万トンの廃プラスチックがケミカルリサイクルで処理されています。

少年

3%ってことは、まだまだこれからなんだね。
でも、どうしてこんなに少ないの?もっとできないのかな。


先生

いい質問だね。

ケミカルリサイクルを増やすには

ケミカルリサイクルは環境負荷を大きく軽減できるリサイクル方法ですが、処理する量を増やすにはまだまだ課題が多くあります。
廃プラスチックの安定した確保、プラスチック添加物の処理、輸送コストなどがあげられます。
回収されるプラスチックの一部はゴミなどが混在していて、良質な廃プラスチックの確保が大変なのです。
そして、プラスチックは適切に処理しないとダイオキシンを発生させてしまう化合物が含まれているので、こうした添加物の処理技術の確率も必要です。
ケミカルリサイクルをするには設備が必要ですが、大型になってしまうことや鉄鋼業やコンビナートに隣接する形で建設されるため、輸送コストが高くなりやすいなどなど、課題が多い点が挙げられます。

少年

なるほど。ケミカルリサイクルの量を増やすにはたくさんの課題を解決する必要があるんだ。
それじゃあ、僕たちができることはプラスチックのごみを減らす行動が大切になってくるね。


先生

そうだね。

ケミカルリサイクルを増やすには

買い物ではマイバッグを使ったり、マイスプーンやマイボトルを持ち歩いたりして、プラスチックごみを減らしていきましょう。
とはいっても、完全に無くすことは難しいことです。だからこそ、ゴミを出す際、分別が大切になってきます。
普段の生活ででてくるプラスチックゴミをきちんと分別することで、リサイクルの資源として活用できるるのです。


少年

わかったよ!僕はこれから少しでもリサイクルの量が増えるようにプラスチックのゴミはきちんと洗って乾かしてから出すようにするよ。